シャープデント・・・綺麗に直す!どこまで直る?
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- 2013年04月22日
- スクール デントリペア
昨日に引き続き埼玉県より・・・フィアット・アバルト500cのオーナー様がご来店です。
助手席ドアに典型的なドアパンチですね・・・上下に約3センチほどですが中心が縦に折れているようなちょっと鋭いいわゆる”シャープデント”と言われるへこみです。
まずはオーナー様の目の前でツールアクセスを確認・・・通常通りガラスを保護してから隙間にデントツールを入れてみると?へこみの真裏はサイドインパクトビーム(;_:) さらにこのお車はその補強の隙間に発砲材が充填されているのでそのままではデントツールの侵入を拒むのです(ーー;)
っということで今回は・・・まず隙間に入る薄い板状のツールを選択、そのツールの先端をヒートガン(ドライヤーの親分)で熱してツールアクセス。へこみの裏にある発砲材を一部だけ溶かして届かせます(一部を溶かすだけなので全く問題ありませんよ)。
届いたので丁寧に押出します・・・このツールは補強の中でひねって使用します。
綺麗に出てきましたね・・・でもよ~く見るとまだ中心の縦筋が残っているのがわかるかと思います。
ってことでここからさらに?この筋の中心にツールの先端をピンポイントで当てて押出すと?
あら?大変!?ちょっと出し過ぎちゃいましたか~?(>_<) いやいや(^^ゞこれは敢えて一旦ここまで出したのです!?
そしてこれを丁寧に表から傷が付かないようにピンポイントで叩いて・・・
あらまぁ~、消えちゃいました~~!! ここまでリペア出来るとお客様はもちろんですがリペアした本人までもどこを直したのかわからなくなってしまいます(^^ゞ
ドアパンチ程度のへこみの場合・・・もし表面が全くの無傷だったり磨いて消えるレベルでしたら同様なリペアが可能なケースがほとんどです。
デントリペアは本当に素晴らしい技術!でも技術者として職人としてお客様に喜んでいただけるようになるまでがこれまた難しいのです(一人前になっても生涯勉強です・・)。
ツールコントロールが1ミリでもずれたら絶対に綺麗に直せない(>_<) ですからまずは徹底的な基本技術を磨き続けること、その後様々なへこみと対峙して経験を重ねることでへこみを見極める力やリペア精度も上がってくるのですね。
今回の作業はオーナー様と楽しいお喋りをしながら約20分ほど・・・片道2時間近くもかけてお越しいただきまして(^^ゞ それでもお帰りはすっきりした愛車で颯爽と!! M様、ありがとうございました~~m(__)m
さて・・・そう言えば?スクール受講生のOさんは?長いトンネルからようやく抜けたようですね~(^^♪ 今は目の前でサイドインパクトビーム裏のへこみと格闘しています。とってもいい感じで進んでいますから大丈夫! 現在28日目・・・たった28日ですからね、そんな短期間でうまく出来る訳がありません(そんな簡単に出来たら私達現役の職人の立場がありません^_^;)。まだまだ中盤ですがこれから更なる試練が待ち構えていますから覚悟~~(^^ゞ